2019年03月

【問題】
 商標法第4条第1項第6号において「国若しくは地方公共団体若しくはこれらの機関、公益に関する団体であつて営利を目的としないもの又は公益に関する事業であつて営利を目的としないものを表示する標章であつて著名なものと同一又は類似の商標」と規定することとした趣旨について説明せよ。

平成25年 短答試験

〔41〕商標法第2条に規定する商標の使用について、次のうち、誤っているのは、どれか。
 ただし、マドリッド協定の議定書に基づく特例は考慮しないものとする。

1 標章を付した電子情報財を電気通信回線を通じて需要者に送信し、ダウンロードさせる行為は、商標の使用に該当する。

2 菓子の製造小売業者が、自ら製造した菓子を販売する店舗の看板に自己の標章を表示する行為は、小売の業務において行われる役務についての商標の使用に該当する。

3 商品又は役務に関する広告として、飛行機が空に描いた文字や図形は、短時間で消失しても商標法上の商標の使用に該当するが、ラジオ、スピーカーでの街頭放送による広告は商標の使用に該当しない。

4 自動車修理業者が、定期点検を完了したことを証するため、点検を終了した自動車の車体に自己の標章を付する行為は、役務の提供に当たりその提供を受ける者の当該役務の提供に係る物に標章を付する行為であり、商標の使用に該当する。

5 商品その他の物に標章を付することには、商品又は役務に関する広告を標章の形状とすることが含まれるが、標章を立体的形状とした広告塔、店頭人形を商品の販売のために展示する行為は、商標の使用に該当しない。


正解 3と5(平成26年改正により解答変更)

1 正しい
 商2条3項柱書は「この法律で標章について「使用」とは、次に掲げる行為をいう。」と規定している。
 商2条3項2号は「商品又は商品の包装に標章を付したものを譲渡し、引き渡し、譲渡若しくは引渡しのために展示し、輸出し、輸入し、又は電気通信回線を通じて提供する行為」と規定している。
 電子情報財のうちダウンロードできるものは、商品として取扱い、商2条3項2号が適用される(青本)。
 本問において「標章を付した電子情報財を電気通信回線を通じて需要者に送信し、ダウンロードさせる行為は、商標の使用に該当する。」とあるのは、正しい。
 よって、本問は、正しい。

2 正しい
 商2条3項8号は「商品若しくは役務に関する広告、価格表若しくは取引書類に標章を付して展示し、若しくは頒布し、又はこれらを内容とする情報に標章を付して電磁的方法により提供する行為」と規定している。
 広告には、看板も含まれる(青本)。
 本問において「菓子の製造小売業者が、自ら製造した菓子を販売する店舗の看板に自己の標章を表示する行為は、小売の業務において行われる役務についての商標の使用に該当する。」とあるのは、正しい。
 よって、本問は、正しい。

3 誤り(平成26年改正により解答変更)
 商2条1項柱書は「この法律で「商標」とは、人の知覚によつて認識することができるもののうち、文字、図形、記号、立体的形状若しくは色彩又はこれらの結合、音その他政令で定めるもの(以下「標章」という。)であつて、次に掲げるものをいう。(各号略)」と規定している。
 音商標も商標として保護される。
 商2条3項8号は「商品若しくは役務に関する広告、価格表若しくは取引書類に標章を付して展示し、若しくは頒布し、又はこれらを内容とする情報に標章を付して電磁的方法により提供する行為」と規定している。
 商2条3項9号は「音の標章にあつては、前各号に掲げるもののほか、商品の譲渡若しくは引渡し又は役務の提供のために音の標章を発する行為」と規定している。
 商2条3項8号の「広告」には、街頭のネオンサイン、飛行機が空に描いたもの、テレビによる広告、カレンダー等も含まれる。
 ラジオ、街頭放送による広告等は、商2条3項9号の使用に該当する。
 本問において「商品又は役務に関する広告として、飛行機が空に描いた文字や図形は、短時間で消失しても商標法上の商標の使用に該当するが、ラジオ、スピーカーでの街頭放送による広告は商標の使用に該当しない。」とあるのは、「ラジオ、スピーカーでの街頭放送による広告は商標の使用に該当しない」とある点で、誤りである。
 よって、本問は、誤りである。

4 正しい
 商2条3項3号は「役務の提供に当たりその提供を受ける者の利用に供する物(譲渡し、又は貸し渡す物を含む。以下同じ。)に標章を付する行為」と規定している。
 本問において「自動車修理業者が、定期点検を完了したことを証するため、点検を終了した自動車の車体に自己の標章を付する行為は、役務の提供に当たりその提供を受ける者の当該役務の提供に係る物に標章を付する行為であり、商標の使用に該当する。」とあるのは、正しい。
 よって、本問は、正しい。

5 誤り
 商2条3項5号は「役務の提供の用に供する物(役務の提供に当たりその提供を受ける者の利用に供する物を含む。以下同じ。)に標章を付したものを役務の提供のために展示する行為」と規定している。
 商2条第4項は「前項において、商品その他の物に標章を付することには、次の各号に掲げる各標章については、それぞれ当該各号に掲げることが含まれるものとする。
一 文字、図形、記号若しくは立体的形状若しくはこれらの結合又はこれらと色彩との結合の標章 商品若しくは商品の包装、役務の提供の用に供する物又は商品若しくは役務に関する広告を標章の形状とすること。
二 音の標章 商品、役務の提供の用に供する物又は商品若しくは役務に関する広告に記録媒体が取り付けられている場合(商品、役務の提供の用に供する物又は商品若しくは役務に関する広告自体が記録媒体である場合を含む。)において、当該記録媒体に標章を記録すること。」と規定している。
 本問において「標章を立体的形状とした広告塔、店頭人形を商品の販売のために展示する行為は、商標の使用に該当しない。」とあるのは、「商標の使用に該当しない」とある点で、誤りである。
 よって、本問は、誤りである。

【問題】
 商標法第3条第1項柱書において「自己の業務に係る商品又は役務について使用をする商標」と規定することとした趣旨について説明せよ。

平成24年度 短答試験

〔26〕商標法第2条に規定する商標及び標章の使用に関し、次の(イ)~(ホ)のうち、誤っているものは、いくつあるか。
 ただし、マドリッド協定の議定書に基づく特例は考慮しないものとする。

(イ)「色彩」は商標の構成要素ではあるが、文字、図形又は記号と異なり独立して構成要素となることはできない。

(ロ)「商標」は、必ず視覚に訴えるものでなければならない。したがって、音声、におい、味は、商標法上の商標ではない。

(ハ)標章のみを表示した店頭の看板であっても、その店舗の状況等からして特定の商品、役務を広告していることが明らかであると判断される場合には、商標の使用となることがある。

(ニ)クリーニング業者がクリーニング後の被服類を自己の標章が付されたビニール包装に入れて顧客に返却する行為は、商標の使用に該当する。

(ホ)レストランが料理を提供する際、飲食提供用の食器類に標章を付する行為は商標の使用となるが、標章を付したコーヒーサイフォンを客が飲食する店内カウンターの上に置く行為は、商標の使用とはならない。

1 1つ   2 2つ   3 3つ   4 4つ   5 5つ


〔正解〕 3(平成26年改正により解答変更)

(イ)誤り(平成26年改正により解答変更)
 商2条1項は「この法律で「商標」とは、人の知覚によつて認識することができるもののうち、文字、図形、記号、立体的形状若しくは色彩又はこれらの結合、音その他政令で定めるもの(以下「標章」という。)であつて、次に掲げるものをいう。
一 業として商品を生産し、証明し、又は譲渡する者がその商品について使用をするもの
二 業として役務を提供し、又は証明する者がその役務について使用をするもの(前号に掲げるものを除く。)」と規定している。
 平成26年改正により、色彩のみからなる商標も保護されることとなった。
 本問において「「色彩」は商標の構成要素ではあるが、文字、図形又は記号と異なり独立して構成要素となることはできない。」とあるのは、「独立して構成要素となることはできない」とある点で、誤りである。
 よって、本問は、誤りである。

(ロ)誤り(平成26年改正により解答変更)
 商2条1項は「この法律で「商標」とは、人の知覚によつて認識することができるもののうち、文字、図形、記号、立体的形状若しくは色彩又はこれらの結合、音その他政令で定めるもの(以下「標章」という。)であつて、次に掲げるものをいう。
一 業として商品を生産し、証明し、又は譲渡する者がその商品について使用をするもの
二 業として役務を提供し、又は証明する者がその役務について使用をするもの(前号に掲げるものを除く。)」と規定している。
 平成26年改正により、「知覚によって認識することができるもの」であれば、商標として保護されることとなった。
 例えば、音は視覚によっては認識できないが、商標として保護される。
 本問において「「商標」は、必ず視覚に訴えるものでなければならない。したがって、音声、におい、味は、商標法上の商標ではない。」とあるのは、「「商標」は、必ず視覚に訴えるものでなければならない」とある点で、誤りである。
 よって、本問は、誤りである。

(ハ)正しい
 商2条3項8号は「商品若しくは役務に関する広告、価格表若しくは取引書類に標章を付して展示し、若しくは頒布し、又はこれらを内容とする情報に標章を付して電磁的方法により提供する行為」と規定している。
 本問において「標章のみを表示した店頭の看板であっても、その店舗の状況等からして特定の商品、役務を広告していることが明らかであると判断される場合には、商標の使用となることがある。」とあるのは、正しい。
 よって、本問は、正しい。

(ニ)正しい
 商2条3項6号は「役務の提供に当たりその提供を受ける者の当該役務の提供に係る物に標章を付する行為」と規定している。
 本問において「クリーニング業者がクリーニング後の被服類を自己の標章が付されたビニール包装に入れて顧客に返却する行為は、商標の使用に該当する。」とあるのは、正しい。
 よって、本問は、正しい。

(ホ)誤り
 商2条3項3号は「役務の提供に当たりその提供を受ける者の利用に供する物(譲渡し、又は貸し渡す物を含む。以下同じ。)に標章を付する行為」と規定している。
 商2条3項5号は「役務の提供の用に供する物(役務の提供に当たりその提供を受ける者の利用に供する物を含む。以下同じ。)に標章を付したものを役務の提供のために展示する行為」と規定している。
 レストランが料理を提供する際、飲食提供用の食器類に標章を付する行為は、商2条3項3号の商標の使用となる。
 標章を付したコーヒーサイフォンを客が飲食する店内カウンターの上に置く行為は、商2条3項5号の商標の使用となる。
 本問において「レストランが料理を提供する際、飲食提供用の食器類に標章を付する行為は商標の使用となるが、標章を付したコーヒーサイフォンを客が飲食する店内カウンターの上に置く行為は、商標の使用とはならない。」とあるのは、「標章を付したコーヒーサイフォンを客が飲食する店内カウンターの上に置く行為は、商標の使用とはならない」とある点で、誤りである。
 よって、本問は、誤りである。

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